金野舞人『下々の話』 解説

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作者久々の下ネタホラーコメディ。近年、シリアス路線にシフトし評価を得て来た作者だが、私としてはやはりこの路線の作品が好きだ。 [ここからネタバレ含む] 性器に目が出て、正に亀の頭のような、人面ならぬ亀面瘡となった主人公。意思を持ち、何やら色々主張するが、口が尿道口の為、うまく喋れない。「ぽぽぽぽ」と全身?を勃起させ訴える様子が可愛くもある。このYesかNoでしか意思疎通できないのがひとつのポイント。 やがて超美人の彼女ができるが、こんな一物では愛の交歓もできない。悩む主人公だったが、ひょんなことから一夜を共にする事に。 そして衝撃の事実が。彼女の性器にもまつ毛の長い可愛い目が。膣口で喋る為、多少粘つく発音だが、意思疎通はできる。彼女は、このマン面瘡のアドバイスで主人公に近づいていたのだ。 おっと、ネタばらしが過ぎたか。 ここから始まる2人と2体?のラブコメドタバタこそ作者の真骨頂。お楽しみあれ。        文芸評論家・大郷寺将門
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