プロローグ

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 痺れの中にある甘い痛みが詰め込まれてゆく。熱いそれは美希の中で溶け、一つの温度に混じり合う。榛名に羽交い締めにされるように身体が起された。身体の奥に臓器が押し込まれる。後ろからビジネススーツを抜き取られ、ブラウスとインナーが捲り上げられた。片方はブラジャーに包まれたままの胸の膨らみが鷲掴みにされる。その先端でこよりを作るようにつねられたもう片方は、甘い痛みを感じ背筋を駆け抜ける。    :    気付くと全裸でベッドに横たられていた。自分のふくらはぎが高く天井に向いている。筋肉の鎧を纏ったような榛名の身体が動くたび、ふくらはぎが揺れる。ひたひたと榛名の玉のような汗が美希の汗に混じり合う。 「出すぞ」    榛名の波打つような腰がピッチを増した。身体の奥に空気が送り込まれるようだった。弾き飛ばされないよう、彼の腰に脚を回す。下腹に溜まった二人の汗がピチャピチャと粘着質な音になり部屋に広がる。すっとが抜き取られた。榛名と繋がっていた場所の熱をエアコンの冷気が奪う。    胸の谷間に熱い白濁が散った。
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