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信也の銀縁メガネの奥の一重まぶたが真剣に美希の目を見る。
「うん、いるよ。セフレ……。で、どうなの、菜々葉とは……?」
「相変わらず話題を変えるの早いね。……あんまり、興味ないからね……セックスに……」
「ふーん……、結婚して三年目なのに……大変ね」
美希の手のひらの中の信也は空気が抜けたかのように軽くなった。それが美希の手のひらにぺったりと海洋生物のように貼り付いた。
「……ふふふ、ここは本当に正直ね」
美希は肌布団に潜り込んだ。唇の先で柔らかくなった信也を啄み、毛づくろいをする猫のように舌を絡める。生気のないそれが美希の舌と戯れる。肌布団の上から頭を覆われた。信也のそこにぐんと芯が入る。
「美希、……もう一回、……ダメかな」
美希はバイクに跨るように、仰向けに横になった信也の腰に跨る。ペニスに手を添え、腰をゆっくりと落としてゆく。んんん、と美希の喉がなった。まだ芯の入り切らない信也が美希を徐々に満たす。彼の形を確かめるように自分の肉襞が纏わりつくのが分かる。美希は彼を溶かすかのように、腰をしゃくる。クイーンサイズのベッドが大きく波打った。
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