プロローグ

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 :   「んあっ、信也っ、イク、逝っちゃう、ックゥ……」    身体が信也に引き寄せられる。学生の時より小麦色に焼けた筋肉質の彼の二の腕が鳥の籠にも見えた。  いつの間にか信也の身体に組み敷かれていた。美希は信也の首に腕を回し、その肉厚の唇を貪る。舌先を熱い粘りが纏う信也の舌が探し始めた。熱い二人の唾液が口腔で混じり合う。全身の神経が剥き出しになったようだった。身体の奥が音を立てショートする。   「……っん……やっぱ、ん……信也の……キス好き。……キュンキュンしちゃう。ああっ……」    信也の腰の動きが美希の嬌声と同調する。  熱をもった身体が跳ね、子宮が搾り出そうとしている粘液が泡立つ音が美希の嬌声と混じる。二つの膨らみが痛いほどに捏ねられる。その痛みが鋭い電流となり美希のしなやかな背筋を駆け抜けた。普通の男性のような傲慢さがない信也のセックスは安心して受け入れることが出来た。   「ああ、出るっ」    信也の身体が離れた。熱を帯びた下腹部に溜まった汗を効きすぎたエアコンの冷気が冷ましてゆく。雫に育った汗がシーツに滲みを作った。美希の裸の胸の膨らみに飛び散った信也の白濁がやけに冷たく感じた。
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