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ずっと待ってるのに、誰にも気付かれない。
なくした日にいた交差点で、ずっと待ってる。のに、誰にも気付かれない。
雨、雨、雨。
皆お気に入りの傘を携えて、いつまでも変わらない日常を淡々とこなす日々を繰り返していく。
取り残されたまま、この場所で、誰にも気付かれないまま、ひとりぼっちで、ねぇ。
こんなに寂しい事って、ないよ?
どうしてこうなったのかな。いつからだろう。
早く、迎えに来てよ。
待ってる。
待ってる。から。
いつからか、誰かが言った。
やまない雨は、きっと、誰かが悲しみに打ちひしがれて、泣いているせいなんだって。
その悲しみを止めてあげればセカイはまた、天気を取り戻せるんじゃないかって。
……。
きっと原因は……。
だって、セカイは雨に包まれている。
その日からずっと。
泣き始めた日にずっと。
……。
セカイの人が気付く。
そうして、宥めにかかる。少しでも悲しみを、苦しみを、痛みを取り除けるよう、必死に必死に、労りを重ねて、だから、徐々に、笑えるようになってきた。
段々と、ネガティブな感情から解き放たれていくのが分かるの。
ありがとう。
ありがとう。
優しい、人達。
セカイに雨は似合わない。
もう、泣いている必要はない。
ようやく笑える日が、きたんだ。
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