異世界?!

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異世界?!

涼は、こんなにも綾の背中に水子の霊が乗っているのを、初めて見てしまった。元々、霊感などないので、今までは、見ることも感じることもなかったのだ。しかし、綾と恋仲になってからは、たくさんの不思議な出来事を見ることになった。そんな思いで、綾を支えていると、水子達の声にならない声を聞いた。 「やっぱり、苦しんでるよ。この世に産まれてくることが出来なかっただけじゃなく、親からも愛されなかった悲しみ、そして、親達が自分達のことを忘れて、幸せを感じていることへの怨みがあるって。」綾は、感じとった。 この水子達が幸せに成仏するためにも、幸せな光に包まれて、あちらの世界に行ってもらわないといけないのだ。ただ、水子達の親は、この場所には居ない。綾は、涼に頼んで、綾とこの水子達の親代わりに、供養しようと言う。 神社の境内に、結界を張り、涼と手を繋ぎ、呪文を唱えた。そして、風の流れが変わった頃、まばゆい光がたくさんの水子達を、空へ連れて行った。あちらの世界で、たくさんの愛を受け取ってほしいと、綾は、祈った。 もし、涼がゲーム制作をするなら、綾をヒロインにして、巫女姿で、猫耳つけて、異世界でエロゲーなんていいなぁと思うのだった。
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