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いくつもの眼
その日は、朝から具合が悪く、仕事も休んで、寝ていた。イケメン3人達が心配して、交代で見舞いに来てくれた。風邪のようで、風邪じゃない。めまいを起こして、目の前が真っ暗になっている。しかし、昨日の夜から、誰かに見られているような視線。感じていた。
こーゆー時の綾の感は、かなり当たるのだ。
マンションのベランダから、覗いている人の眼や、振り向いた時にそこにいるような、人の眼、たくさんの人が綾を見ている。自分自身でも、これだけの人が綾だけを見ているエネルギーがハンパないので、綾は潰されそうになってきたのだ。
暁斗は、綾の様子がおかしいことに、気がついて、祓ってもらえるように、神棚の土地神に頼んだ。それと、歴代陰陽師にも、お願いした。暁斗の力では、到底伝わらない言葉を呟いた。
斗真も、部屋の中でたくさんの視線を感じていた。その視線の方向を確認すると、黒い影が横切るので、その影の正体を知りたくなった。
涼は、自宅からネットで購入した、除霊用グッズを持ってきていた。しかし、綾が具合悪くしている今、3人でなんとかしないといけない状況だった。
まずは、ベランダの窓の近くに、盛り塩をして、魔除け札を貼り付けた。窓に映っていた霊たちが、恐ろしい顔で睨み続けていた。
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