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りんと奏がカラオケ店に向かい、501に入ると元気に歌い明かす夏希と康介がいた。最近はやりのJ-POPを楽しそうに歌っている。りんに気が付くと驚いた顔をした。
「りん!ほんとに来てくれたの!?」
「当たり前じゃん。ていうか2人とも大丈夫!?飲みすぎたんじゃない?」
「そうなの~もう冷めたけど。練習どころじゃなかったよね~康介」
康介は黙ったまま一瞬りんの方を見たが、すぐに後ろにいる奏に気が付いた。
「誰?」
奏は少し気まずそうに前に出てくると、軽く会釈をした。
「あ…僕神村って言います。今日は佐々木さんと一緒に練習してました。お友達が泥酔してるって聞いて、心配で付き添いに…。」
「ああ?なんだっておま」酔っ払った勢いで、奏に絡もうとした康介が一瞬固まった。「え、カミムラって、神村奏?え、奏!?」
康介はその瞬間に酔いが覚めた様だった。一方の奏も驚いている。
「康介か!雰囲気変わって分からなかったよ!」
夏希が横から声をかける。
「よかった~、お酒飲んだ勢いで康介ケンカでもすんじゃないかと思った。まさかの知り合い?」
「いや大丈夫。てかりん、まさか奏と接点あったとは。こいつとは中学の時のクラスメイトなんだ。再会すんのテンション上がるわ~マジで。」
2人が意気投合するのを見て、りんと夏希はそっと肩を撫で落とした。りんは夏希の横に座って彼女にだけ聞こえる声で言った。
「ごめんね夏希。今日断っちゃって。」
「いいんだよ~全然。先約入ってるならしょうがないよね。とりあえず飲も?」
4人でのカラオケ会は深夜まで続いた。
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