混沌の世界

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「どこで、それを!……まあ良い、お主には関わり無いことだ」 「関わりはあるだろ、阿闍梨さま、俺だけじゃねえ、世界中の人間に影響があるんだぜ」 御上は阿闍梨を睨む 「……地蔵菩薩の御霊が消えたのは本当じゃ」 「チッ!弥勒菩薩(みろくぼさつ)が降臨すんのかよ」 「これは運命(さだめ)じゃ、抗う術はない」 「冗談じゃねえ!ここいらでドンパチが始まるぞ」 「愚かな事じゃ……」 「どこまでバレてるんだ?まあ、裏高野が知ってるくらいだ、とっくに世界中に知っられちまってるか」 阿闍梨は立ち上がると 「各国の精鋭部隊、裏十字軍、怪しい宗教団体、カルト組織、全てが狙っておる……。 我らも、動いていはおるが、後手後手に回っておってな」 「あの……」 だまっていた茶木が恐る恐る口を開く 「なんなんすか?その弥勒ての?兄貴」 「全てを無にし混沌(カオス)を生む化け物よ」 「侑哉、弥勒菩薩さまは化け物ではない、人々を悟りに導く仏じゃ!」 阿闍梨は眉を潜め怒鳴るが御上は笑い 「そんな良いものじゃねーよ、人の考え方から変えちまう兵器なんだからよ。コイツを手に入れ、操れば、仏教、キリスト教、イスラム教、どれでも改宗出来る、宗教だけじゃねえ、この世の全ての人間を、ひれ伏させ、崇めさせられる。本物の神様としてな!」
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