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『つむ、ぐ?』
そこに広がっていたのは悲惨な光景だった。
まず目に入ったのは至る所から血を流す体を縄で縛られた紡でその顔は真っ青で生気が感じられなかった。
混乱する思考をなんとか覚醒し、次にむせ返るような生臭い匂いが鼻についた。
これは恐らく、いや間違いなく精液の匂い。
そこまで考え、慌てて紡の元へ近寄った。
目隠しを外し、口枷を外し、手の縄を解いたとき、紡の後ろの口に入っている物が目に入った。
『っ……これ、は。』
微かに震える手を動かし、ゆっくりそれを抜くと中から大量の精液が出てきた。
手早く足の縄も解き、ペニスを縛っていた紐を取ると力なく紡が精液を吐き出した。が、それはもはや透明で、今までどれだけの量を出したのかが伺えた。
次に浴室に行って軽く体を流した。
紡はその間、1度も反応をしなかった。
自分が濡れるのは構わずに、紡を大きいバスタオルで包み、リビングのソファーにそっと寝かした。
そして一本電話を入れた。
プルルル ガチャ
?「は〜い、もしもし〜?私よ〜」
『静か?今すぐに俺の家まで車をまわせ。そのあとお前の病院に行く。』
静「え〜?そんな急に〜?清ちゃん人使い荒〜い」
ブチっ
今はあいつの戯言に付き合ってる暇はない。
説明しておくと、
あいつは男で、ゲイで、ネコの医者だ。
我ながら良い人選だと思う。
さて、と
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