全ては貴方の為に…

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色んな事があり過ぎて、地に足がつかないくらいフワフワとしたまま家に帰り着いた。 「疲れた〜」 床に鞄を落としてベッドにダイブする。疲れたけど、いつもの疲れとはちょっと違う。 ベッドに転がったまま顔だけ横を向くと、水沢主任から貰った化粧水が目に入った。 私は起き上がって紙袋に入った化粧水を手に取る。 「綺麗になったら…ご褒美何貰おう」 水沢主任の顔が頭に浮かぶ。私は邪念を払うように手で頭上をパタパタさせて水沢主任の顔を消す。 「よし、水沢主任に絶対綺麗になったって言わせよう」 手で拳を握りグッと力を入れて気合いを入れた。 いつもはシャワーで済ませてたけど、久しぶりにじっくりと湯船に浸かる。体の芯からポカポカしてきて何だか疲れも飛んでいきそう。 そしてお風呂あがりに鏡の前に立つ。改めてスッピンの自分を見ると…目を逸らしたくなる。 現実を見なきゃ、そう思って念入りにスキンケアをした。この肌荒れは私の怠慢…綺麗になるには時間がかかるかもしれないけど頑張ろう。
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