ACT4

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 お昼。  しーちゃんがいない。  出掛けたという。  デートですかね?  聞かなかったという。 五人で、わいわい、くだらない話をしていた。  ピンポーン。  ん?だれだ?  当番の私が立つ。 「はーい、おや?」  部屋に行ったらいなくていい匂いがしていたからここかなって。  そこに立っていたのは蒲池さん。  良ければどうぞという声。  いいのか?  どうぞと中に入ってもらった。  ガスコンロを見ていいにおいだなという。お昼を聞いたらまだだという。ラーメンだけど食べる?  いいのか?  そのつもりで来たんじゃないんですかー、なんて声がした。  お願いしますというので、準備をし始めた。  女子たちのアピール合戦。  なんでここに来たというと、そうだったとビニル袋を出した。 「なにこれ?」 「これ、腸なんだ、ホルモン」  長いままの物を送ってきたんだという。  調理機はないし、そもそも一人で食べる量じゃないて思ったら美穂ちゃんを思い出したというのだ。  美穂?出来る?という声。  まあ、何とか、出来るかも、とにかく今はお昼、二つできるよ。  ハーイと、冷蔵庫に入れておくねと、出来たどんぶりを運んでいく。 「噓、インスタントじゃねぇの」 「生の麺が送られてきたんだ、今日で、美穂ちゃんの料理当番終わりだから、大判振る舞いだよねー」 「さっさと食べて、次二ついくよ」  はーい。  いただきますにラッキーの声、それにおいしいと言われるのはうれしい。 チャーシュウはないから、もやし、ニラと豚肉を炒めたものを乗せ、メンマを乗せた、上等いうというみんな。  食べ終わり、ホルモンの入った袋を見た。  腸、一キロ、もう一つはミックス、これも一キロ、一人じゃ食べれないね。 「蒲池さんの出身は九州?」 いや、岩手だという。 「ハ~、どこよ、俺秋田」 「おらんど東北人、山形だっぺさ、美穂ちゃん青森だし」 もろ、なまって言う三人娘。 「んだのがー、いやー、なんだかいいなー」 いや、いや、イケメンさんがなまってどうする。 「出来そう?」 「出来るけど、味噌がいい?醤油がいい?」  私醤油がいいと言ったのはミヤちゃん、さすが九州。 「コンロ二つ出して二種類にしたら?」 「おーそれいい、初めての鍋パーティー、やろう、やろう」 どうですかと聞いたら、俺も来てもいいのかだって、提供者ですからどうぞ。 みんな未成年、飲むなら自分で持ってきてください。 すると、一人じゃ恥ずかしいからもう一人いいかなと言われた。 みんなはかまわないと、五時半にはここに集合することになったのだ。 しーちゃんにメール、夜、お鍋、男性二人来るよ。 食べます、今田舎の友達と買い物中、時間すぎるけど帰ります。  そして夜、カンパーイ。  もつ鍋です。  それと田舎から送られてきたものを出しました。  熊本から来られた石田さんは泣いちゃって、ホームシックになったみたい。  蒲池さんは筋子をご飯に乗せバクバク。  それと、これにはみんな感激してくれた。ホタテのバター焼き。 「でかい」 「一人一個いいの?」 「いいの、あーでも貝殻は残してね」  食べねーよなというけど、ホタテの貝は、か焼きと言って鍋のようにしておじやを作ったりいろいろ使い道があるのです。 「食ったー、久しぶりの野菜、モヤシ、にら最高!」 「うまかったっす、ごちそうさまでした」  男性たちは帰っていきました。    これからは女子タイムです。  お菓子やデザートを食べながら、おしゃべりタイムです。  私だけお片付けですが。 「かっこいいねー、蒲池さん」 「そう?どこにでもいるあんちゃんポイ」 「石田さんはくまモン」 「ははは、その通り、可愛いのー」  なんて二人、餌食です。  田舎から送ってもらった食材はありがたいかな使わせていただきますと、次のミヤちゃんにバトンタッチ。 六人ですからね、次に回ってくるのは六週間後です。 何もできないと言っていた親からの仕送り、感謝です。初めてのお給料、仕送りはたったの三万しかできませんでしたが喜んでもらえてよかったです。  借金の返済に相当かかりそうですが、ちゃんとそこは決めてみんなから徴収です。
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