prologue -キャスティング-

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[Gulf] ハァーーー。 緊張して疲れた…。 でも、初めてドラマの主演が決まった! 興奮で胸が高鳴っているのを自覚して、そっと胸に手を当てた。 キャストはみんな先輩ばっかりだし、足を引っ張らないようにしないとな それにあのターン役に決まった人、凄くかっこよかったな… 決まったと言うか、先生に相手役は誰がいいかと聞かれて、迷わず僕が答えたんだけど。 先輩ももう先に出てるし、僕も帰ろっと。 オーディション会場となっていたビルの通用口から出ると、何やらすごくガヤガヤしていた。 ん??たくさんの女の人達と…P '?? その中のP'と目が合う 「N ' Gulf !おいで!一緒に写真撮ろう!」 そこにはたくさんのファンの方達に囲まれたP'Mewがいて、僕を見つけるとすぐに僕を呼んできた。 え…これはさすがに皆先輩のファンだし行きにくいけどな… どうしたら良いかともたもたしていると 「この子はN 'Gulf 。僕のパートナー役。応援よろしく。」 「キャーー!かわいいー!!写真撮りたいー!」 「はいどうぞ。」 P 'メーウは僕のそばまで来てファンに紹介し、肩をくっつけてポーズを取った。 僕は突然のことに驚きながらも、促されるまま笑顔を作り、 Mewの隣に収まって暫く写真を撮られていた。 カメラのフラッシュやファンの声を聞きながら、 僕は今日スターへの第一歩を進んだのだと実感した。 ふと隣を見るとP 'Mewもこっちを見ていて、優しく笑った。 この人がそこへきっと押し上げてくれるのだと、 そんなふうに思った…。
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