8670人が本棚に入れています
本棚に追加
#7 嫉妬と疑惑と
「俺のこともちゃんと洗って?いつもこうやって触ってくれるでしょ」
ぼんやりと湯気が立ち上るなか、侑一さんがわたしの手を優しく取って、自分の胸元に触れさせる。
泡立てたボディソープのふわふわとした感触の向こうに、彼の熱い肌。思わず手を引っ込めようとすると、「洗ってくれないの?」と拗ねたようにキスされた。
「だって、こうして見ると……その、恥ずかしくて」
「もう数え切れないくらい見てるのに。そろそろ慣れてよ」
まあ、そういうところも可愛いんだけど──伸びてきた大きな手が、わたしの胸を包み込む。背後から抱きしめられるような形になっているから、意識しないようにしても、侑一さんのが……当たって……。
「どうして腰引いてるの?」
泡だらけの身体を擦りつけられて、彼のそれがダイレクトに当たる。無意識に声を出すと、「かわいい。もっといじめたくなる」と内腿をゆっくりと撫でられた。
「侑一さん……恥ずかしいから、もう、や、です。早く湯船に……」
「だめ。今日は俺が洗ってあげるって言ったでしょ」
彼の手がわたしの身体中を這い回って、ベッドの上で出すような声が溢れそうになる。肩、胸、背中、お尻、太腿──丁寧に洗ってくれているだけなのかもしれないけれど、どうしても、他の意味を含んでいるような気がしてしまって……。
ぬるめのシャワーを当てられてほっとしたのも束の間、内腿の間を指ですっとなぞられた。
「ここ、まだぬるぬるしてるけど……ボディソープ、落ちてなかった?」
意地悪い口調で尋ねられて、羞恥心と甘い疼きがせめぎ合う。恥ずかしがるくせに正直だよね。割れ目にそっと指を挿し入れられて、喉の奥から吐息が漏れた。
最初のコメントを投稿しよう!