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七夕の日、私の元にプレゼントが届いた。
まさか私が当選するなんて…
でも本当は、七夕の日が来るのが待ち遠しかった。
本当は誰かに言われたかった。
大好きな声で私に贈られた言葉。
『キレイになったね』
聴いた瞬間、胸が苦しくなって涙が零れてきた。
だって、私だよ?
ニキビだらけの肌に、目の下にはクマ。
半乾きでうねった髪の毛に、中学時代のジャージ姿の私。
お世辞にもキレイだなんて言葉は絶対に出てこない。
この言葉は努力した人に贈られるべき言葉だ。
私には似合わない。
悔しくて涙が零れ続ける。
キラキラした笑顔のみんなが羨ましかった。
恋を楽しむ姿が眩しかった。
私もキレイなりたい。
この言葉が似合う私になりたい。
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