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「でも、在原さんはなんとなく口が堅い気がする」
しばらく考えこむような表情を見せたのちに、仲林くんがそうつぶやく。
「わかんないよ。明日、いろんな人に仲林くんと永田さんのことペラペラ喋るかも」
「いや。在原さんはきっと、口が堅い」
仲林くんから謎の信頼を寄せられた私は、困惑して眉根を寄せた。
「褒めても持ち上げても、泊めないよ?」
「そんなこと言わないでよ。同期のよしみじゃん」
「嫌だよ」
「お願い!掃除、洗濯、料理、なんでもするから!」
「間に合ってます」
どんなにはっきりと断っても、仲林くんは全く諦めない。
最後には膝をついてまでお願いされて、私もいい加減断ることに疲れてきた。
「わかった。じゃぁ、3日だけね」
仲林くんのあまりのしつこさに、仕方なく折れる。
私としてはこれ以上ないくらいの慈悲の心でそう言ったのに、仲林くんは不満げだった。
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