7.好きって思ってくれているなら。

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「メェちゃん、ちょびっとだけ汗くさい」 せっかくいい雰囲気だと思ったのに。イオの、鈍感失礼発言にムッとする。 「ひどい。駅から走って帰ってきたのに!」 「走ったの?」 ぽかっとイオの胸を叩いて顔を上げたら、イオが私を見下ろしてにこりと笑った。 「そうだよ。イオが早く帰って来いって言うから」 「俺のメッセージ見て、急いでくれた?」 「そうだよ!だって、早く会いたかったし」 歯がみしながら、半ばやけくそ気味に白状する。 それを聞いて一瞬ぽかんとしたイオだったけど、すぐに嬉しそうにぱっと破顔した。 「メェちゃん。それ、めっちゃ嬉しい」 イオがもう一度私をぎゅっと抱きしめる。 「あー、もう。汗くさいんでしょ。離していいよ、お風呂入ってくるから!」 イオの腕の中で、恥ずかしくてジタバタしてみたけれど。 イオは私の耳元で楽しげに笑うだけで、抱きしめた腕をしばらく解いてくれなかった。
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