8.ずっと、これから。

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私が何度もパチパチと瞬きしていると、イオが恥ずかしそうに気まずげに笑う。 「……っていう、お誘いをするための決意表明で朝ご飯作ったんだけど。残念ながら、失敗」 「ごめんね」と言いながら、イオが私の前に置かれたお皿をさげようとする。 「待って。それ、食べる」 「ほんと?」 慌ててお皿をつかんで引き止めると、イオが嬉しそうに頬を緩めた。 改めてフォークを持ち直して目玉焼きを食べてみたら…… 「何これ、塩かけ過ぎでしょ?」 ものすっごく、しょっぱかった。 「ほんとだ。からっ……」 私に言われて味見したイオが、顔をしかめて口元を手で覆う。 「み、水っ!!」 イオが走って行って、冷蔵庫にあったミネラルウォーターをふたり分グラスに注いでくれる。 しょっぱくなった口の中に一気に水を流し込んで、テーブルにグラスを置いたら、腕で口を拭うイオと目が合う。
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