1.同期が居候することになりました。

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え、何? びっくりして振り向いた私が見たのは、空っぽの状態で上昇していくエレベーター。それから、閉じたエレベーターの前で大きなスーツケースを片手に切羽詰まった表情で立つ仲林くん。 え、仲林くんちは6階だよね?どうして一緒に降りてるの? もしかして、ここ6階? ちょっと後退りながらエレベーターの扉の横を見ると、そこにはちゃんと「5」という数字が書かれてあった。 よかった。ここはちゃんと5階だ。 じゃぁ何?仲林くんが間違えたの? 扉の横の数字から仲林くんに視線を移すと、彼が縋るような目で私を見つめていた。 え、何、何!? ジワリと感じる不穏な空気に、数歩後ろに後ずさる。 すると、私が離れた分だけ仲林くんが近付いてきた。 同時にガラガラと大きな音を立てるスーツケースに、酔いも冷めてびびってしまう。 え、何、何、何⁉︎ これ以上詰め寄られたら、走って逃げよう。 いつでも方向転換できるよう準備を整えながら、さらに数歩後ずさる。
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