身取りあい

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翌朝、右側が声をかけた。 「朝だぞ、左。まだ生きてるか?」 すると声が返ってきた。 「あたりまえだ! そんな早く死ぬものか」 そして次の日。 「おはよう、右。まだ死んでいないかい?」 「もちろんだ!」 そうやって、毎朝声を掛け合うのが 二人のちょっとした楽しみになった。 毎日、毎日。 毎朝、毎朝、声を掛け合った。
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