平和のモデル

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× × × 「でもよぉ。1個のリンゴを3等分って、思っているよりも難しいぜ」 大男が言った。 おや?  なんということだ。 目の前には、リンゴが10個。 まさか本当に、過ちを犯す前に戻ったのか! 僕はニヤリと笑う。 そう。チャンスを乞うた際、僕は名案を思いついていた。 僕は10個のリンゴを次々とミキサーに放り込む。 どんどんジュースにし、同じサイズのジョッキに均等に注いだ。 しめしめ、二人はポカンとしているな。 こんな方法、考えもしなかっただろう! 「どうですか! これで均等だ。みんなで乾杯といきましょう!」 僕は自信を込めて言う。 しかし。 何故か、大男が顔を真っ赤にしている。 「オレはリンゴがほしかったんだぁ! リンゴジュースはいらない! ……よくもやったなぁ!」 すごみのある声に僕は怯む。 「いっいや……これなら均等……」 「もうリンゴじゃねぇだろ、コレ!」 大男が頭を抱える。 「それに、これでは『今飲め』という感じで……」 小男も残念そうにジュースを見つめた。 しまった、なんてことだ。 思いつきを信じすぎた…… 僕は、またまた崩れ落ちた。 「チャンスを! もう一度チャンスを!」
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