人生の1ページ

1/1
前へ
/8ページ
次へ

人生の1ページ

何を書こうかなといつも悩む。 思っていることを文章にするって結構難しいのです。 書き方次第で嘘くさくなったり、大げさになったり、読んでいて気恥ずかしくなったり、後から読み返して削除することもしばしばです。 どうしたらいいものが書けるのでしょうか。 年を重ねるとどうしても自分の気持ちに蓋をすることが多くなるように思います。それを言ってしまったら関係性がこわれてしまうからとか、保身で口をつぐんでしまうことが。 でも、思うんです。そうやって口をつぐんでしまうと少しずつ心の中にもやもやが溜まってしまいます。 はい。わたしもよく溜まってしまうのです。 昔、こんな私にアドバイスをしてくれた人がいるのです。 名前も職業もまったく知らない人です。 カフェでひとり本を読んでいたら、 「今、少しお時間いただけませんか」 と声をかけてきた女性がいました。 あやしいですよね。わたしも警戒して身構えました。 そうしたら、 「怖がらせてしまってすみません。私、占いの勉強をしていて、あなたを占わせていただけませんか。もちろんお金はいただきません。個人情報もお聞きしません。ですので、少しだけお時間をいただけませんか」 とおっしゃるので、思わずどうぞと言ってしまいました。 その方は、私の手を見て、いろいろお話してくれました。内容は忘れてしまったのですが。 そしてぽつりと、歌がお好きなんですねと言われました。 当たっていたので驚いて、え?と聞き返してしまいました。 子供の頃の私はマイク片手によく歌番組をみて一緒に歌ったり、子どもの頃習っていたピアノの先生と一緒に歌うソルフェージュが楽しくてピアノを続けていたり、音楽の合唱も好きでした。 その方は、わたしにいろいろため込んでしまうようなので、カラオケでもなんでもいいから歌ってください。歌があなたを救ってくれますと。 それだけ言うとその方は、貴重な時間をありがとうございましたと席を立って行かれました。 それ以降、お会いしたこともありません。 大昔、若気の至りで、とある小さな劇団に入っていたことがあり、歌や芝居をしていたことがあるので、なお驚きました。 それから今までなにかあってもなくても、気づくと歌っています。ヒトカラも好きなので時々。そして今、また趣味の習い事でミュージカルに時々顔を出したりするようになりました。毎日のように家事をしながら歌ったりセリフを口にしたりしているのでご近所迷惑かと思いますが、もやもやがほんの少し減った気が(^^) 下手くそなんですが、続けていこうと思います。 あの時、私を占ってくださったお名前も知らないご親切な方に感謝しています。これからも歌っていこうと思います。 こんな人生の1ページもある。 そんなことを今日は書きたいと思いました。 それではみなさんごきげんよう。どうぞ良い一日を!
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加