学園生活の始まり

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ざわつく周囲。 「確かに…顔は理香様に似てる!」 「三姉妹!?素敵〜っ!」 「かわいい〜!!」 あ、ダメだ。 聞きたくない。 最初から姉二人に見つかるとか…ここでの生活も終わった。 現実逃避していると 「すいません。入学式ってどこに行けばいいんですか?」 ずっと俺の横で黙っていた中山が口を開いた。 「あっちの講堂よ」 理香が指をさすと 「ありがとうございます。行くぞ、戸石」 俺の腕を引っ張って中山は歩き出した。 「待って!もしかして、あづと相部屋の子?」 紫がパッと声をかけてくる。 「そうです。中山って言います。失礼します」 ぺこっと頭を下げて、まだ放心している俺を引っ張った。
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