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「姉さんたち、有名な人なのか?」
周りに人が居なくなると中山は口を開いた。
「ん?あぁ…スポーツ万能で何やっても優勝しちゃう中3の紫。勉強が趣味で頭良すぎて意味わからん中2の理香。顔もそれなりだから騒がれる…みたい?」
口にすると何か落ち込んでくる。
「…その弟、しかもその顔ときたらお前も騒がれるのわからなかったのか?」
「俺は別に勉強も運動も平凡だし、男だし…」
「でも、ハイスペック美人姉妹の血縁者だろ?」
ごもっとも。
「何で騒がれるってすぐわかんのにここ来たんだよ?」
「寮があるから」
「それだけ?」
ゆっくりうなずくと隣からため息が聞こえた。
「あのまま家に居たら俺は女にされる」
「はぁ?」
すっとんだ声。
「父さんはそれなりに有名らしいデザイナー。母さんはパタンナー」
「え?」
頭が追いつかない。そんな感じっぽいが気にしない。
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