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「あづー!」
教室で中山たちと話していると急に呼ばれたが、声で誰だかわかっていた為、無視をする。
「どういうつもり?」
呼んだ主は俺の真後ろに来てぐいっと俺の耳を引っ張った。
「いってぇっ!」
眉を歪めてその腕をギブギブと叩く。
周りに居た連中がざわつく。
教室に俺の姉が来てる…ってことは
「紫様、素敵〜」
当然そんな奴も居る訳で…
最悪なことにこの前期、紫は生徒会長。理香は副会長。
マジであり得ない。
「で?何の用だよ?」
引っ張られた耳を押さえながら聞くと
「週末、父さんが帰って来るから家においでって!」
「ヤダよ」
「そう言うと思ってわざわざ来てやったのよ」
上から見下されてぐっと呻く。
「金、土と外泊許可取りなさいよ」
無視したら…わかってるわね、とにっこり笑う紫。
あれはヤバい。
怖すぎる。
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