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「よっしゃ、命中して良かったぜ。外したら、俺の大事な槍がどっかに飛んでいっちまうからな」ラブリスが、監視塔の対竜バリスタの土台に片足をかけながら、にやりと笑った。「次の槍を装填しろ!」  ラブリスの命令で、部下の兵士が自分の槍を対竜バリスタの矢台にはめこんだ。もう一人の兵士がハンドルを回して弦を引き絞る。さらに別の兵士がウィンチで対竜バリスタの角度を調整し、狙いを定めた。 「へっ、次の一撃で落としてや⋯⋯」ラブリスがそういいかけたとき、カラミティウェザーが体の向きを変え、監視塔に突っ込んで来た。「やべぇ、逃げろ!」  ラブリスたちは対竜バリスタの発射を中断して、監視塔の屋上から、となりの税関所の屋根へ飛び下りた。
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