第8話 開園!! 東京ヨシムランド

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第8話 開園!! 東京ヨシムランド

 20xx年12月、東京ヨシムランド開園!! これは某ランドとは違い、正真正銘東京に立地している。 まあ、東京は東京でも、沖ノ鳥島であるが―――――。 「説明しよう! 沖ノ鳥島とは、日本最南端に位置する、  岩……いや島! うーん、やっぱり岩! いや島! のことで、  実は東京の一部なのである!」凄まじい葛藤。 吉村園長自ら、モグラの大群に追われながら、モールス信号で教えてくれた。 ご丁寧にどうも、分かりません。  そうこうしているうちに、招待客である、 フィリピンのバナナ農家集団が現地に到着した。 見せてきた入場パスをシュレッダーにかけるところまでは言わずもがな。 驚き怒り狂った彼らは、まるでムササビのように空を飛んで祖国へ直帰。 お疲れ様です。  ここで緊急事態発生。日本政府にヨシムランドが見つかってしまった。 ランド建設はもちろん無許可。 始まる自衛隊の容赦ない砲撃。 壊れゆく、観賞用ジェットコースター(猿は乗れます)、おさげ屋敷、 乗車中なぜかジンジャーエールを飲まされるコーヒーカップ、 眼鏡しか売っていないフードコート。 ランドの最期を悟った吉村さんが、突然、一句詠み出した。 吉村良男が 一生懸命建てた 夢の国終了 5・7・5ってそうじゃない。
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