プロローグ 春日井美咲

1/1
前へ
/9ページ
次へ

プロローグ 春日井美咲

私は春日井(かすがい)美咲(みさき)。 私は幸せ者よ。 だって前世の記憶を鮮明に覚えているから。 だから、二度と同じ間違いは起こさないわ。 二度とね。 私には愛する人がいたの。 それは、それは、幸せな日々。 幸せすぎて、日々が怖いほどに…。 そんな事を思ったからかしら…? 「ただ、むしゃくしゃしたから」と、貴方は無差別殺人に、私の愛する人を巻き添えにし、殺したの…。 そんなことってある? むしゃくしゃしたんだったら、自分だけ死ねばいいのに…。 そうすれば、この醜い世界から逃れられるのに。 どうしてそうしてくれなかったの? どうして、私の大切なあの人を殺したの…? 私は貴方のことが憎くて憎くて憎くて…。 そんなことを思いながら死んでいったからなのかしら。 神様は私に素晴らしいプレゼントをくれたの。 一つ目は『何度死んでも転生できる』ということ。 二つ目は『努力すれば努力するだけ、結果が私に返ってくる』ということ。 普通の人は、努力したからって100%自分に返ってくる訳じゃないでしょ。 でも、私にはある。 勉強すればするほど知恵はつき、 運動すればするほど、体力がつき運動神経はよくなる。 美を追求すれば、女神のような容姿にだってなれてしまう。 それに良い人にみられたかったら、そのように振る舞えば、みんながみんな私を天使のように扱ってくれるし、 ダイエットしてる人を見たら笑っちゃう。 だって私には必要ないから。 そんな事言ってる私は、最低最悪の人間だって思うでしょ? でも、それは違うわ。 だって私は努力してるから。 才能なんてないわ。 ただ、他の人たちより、少し努力した時の見返りが大きいだけよ…。 私は神様からのこのプレゼントを最大限に生かして、貴方に会いにいくわ。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加