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「美代子(みよこ)、帰って来て早々悪いけど、先にミルクにご飯やってくれる? アンタが出て行ってからこの子、なかなか帰って来なかったり、全然ご飯食べなくなっちゃって。多分アンタをずっと探していたんだと思うよ。・・・・ミルクは、美代子に一番懐いてたから」
みぃちゃんのお母さんの声だ。部屋に入って来てわたしを覗き込んだ。そういえば、いつもわたしを心配してくれていた。優しいお母さんも大好き。でも恥ずかしいから、ツンと背を向けそっぽを向いた。
「そっか。淋しい思いさせちゃってごめんね。急に調子が悪くなったと思ったら、赤ちゃんが出来たから、なかなか家に帰って来れなくて。みぃちゃん、おいで」
おなかの大きなみぃちゃんが、CDデッキの上でわざと背を向けて眠ろうとしていたわたしを、いつも通りふわっと抱いてくれた。ああ、みぃちゃんの匂いがする。
みぃちゃん・・・・私、ずっと、貴女を待っていたの。
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