美魔女探偵 ミズキ

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「お疲れ様でした。お先に失礼します」 私は同僚にそう言って、ホテルの裏口から外に出る。 眼鏡を外し、団子に結った黒髪をほどく。 午後5時。 家路を急ぐ人々が、たくさんの車の行列を作って往来している。 愛車の水色のミニクーパーに乗ると、早速携帯が鳴る。 「はい。山本探偵事務所です」 私はまだ家には帰らない。 みなが帰る時間が、私の本当の仕事が始まる時間だ。
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