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「パム~」
庭の奥にある家から二人の元に
駆け寄って来る金髪の青年
「マックス」
笑顔で答えるパム
「エイダの着付け終わったから
見に来てって」
そう言ってパムの手を引っ張る
「わかったから手を離して」
「あっ、ごめんなさい」
そして三人揃って歩きだす
着いた先はエイダの家
その前には三人の青年
グレアム
アンジー
サーニン
マックスが笑顔で三人を見る
グレアムが優しい笑顔を返した
ガチャリ、玄関の扉が開いた
「フーちゃん、連れて来たよ」
「ありがとう、マックス」
満面の笑みのオフィーリア
パムとレティシアに顔を向ける
「今日は遠い所、ありがとうございます」深く頭を下げる
「フーちゃん、顔を上げてね
こちらこそ息子たちが昨日から
お世話になってるのに…」
彼女の肩に手をかけたパム
「ドライブには最適だったわよ」
隣に立つレティシアが言った
「あっ、初めまして
今日の為に素敵なお花とブーケ
ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそこんなに
素敵なパーティーに招待していただきありがとうございます」
お互いに頭を下げあう二人
「フー姉さま、エイダの用意
できてるんだろ?」
ため息まじりでアンジーが言った
「いけない、そうだったわ
二人はこちらへどうぞ」
玄関の扉を開け二人を招いた
「じゃあ俺たちも…」
そう言って玄関の前に来る
「ダメよ!」
アンジーを押し退けて扉を閉めた
「彼らは入れてあげないの?」
「ここは男性立ち入り禁止ですから花婿さんとパパさんも二階で
待ってもらってるんだから」
そう言ってこの家のリビングへと
歩きだす三人
「なんだよ!俺たちが見たって
減るもんじゃないのに…」
オフィーリアに閉め出され
膨れっ面のアンジー
「でもさぁ、エイダの花嫁さん
綺麗だろうねぇ」
楽しげに話すマックス
「そうだね」
笑顔で返すグレアム
「まだむくれてんのかよ」
呆れ顔で言うサーニン
「別に怒っちゃいないよ
たださぁ、フー姉さまっ!
まったくいつもと同じでさ…」
何か不満なアンジー
「別にいいじゃないか、今日の主役はエイダなんだしさ」
サーニンがそう言っても不満顔だ
「じゃあアンジーはフーちゃんに
どうしてほしいの?」
グレアムが訊ねる
「どうっていっても…たださぁ
もう少しオシャレにしても…」
「だったらアンジーが
コーディネートしてあげたら?」
マックスが無邪気に言う
「何で俺が…」
それだけ言うと一人駆け出した
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