素質のある者

病院にて

病院に着くと、患者も多く賑わっていた。

受付に行くと受付の事務員の女性がたちがあわただしく患者をさばいていた。
ぼくは「健康診断の再検査できました。これがその時の結果と紹介状です。」と紹介状と、保険証を渡した。

事務員は慣れた作業で説明を始めた。
「中身確認しますね、あなたは内科の診療後いくつか再検査をします。
はじめに内科に行ってください。今だと１５分ぐらい待つと思いますので待っている間にこちらの問診に記載してください。
内科が終わったらいくつか検査するので、検査室に案内しますね。はい、行ってらっしゃい。」

事務員は早口に説明をし問診表と内科に行ったら渡すように言われたカルテや紹介状一式をクリアファイルにまとめたものを渡された。

内科の前で順番を待っている間に問診表を確認すると、
趣味はあるか、飲酒は週何回するか、タバコを吸うか、睡眠時間はどのくらいか、という生活習慣についてや、仕事を続けたいか、3年後どんな仕事をしたいかなど、キャリアアップについてや、配偶者や恋人がいるかなどの質問まであった。
ぼくはめんどくさくなり、半ば適当に問診表を付け内科にいった。

内科での診断では再検査が必要で、レントゲンを撮った。レントゲンの結果はまた後日となってしまった。
最後に生活習慣の指導のカウンセリング受けて終了だ。

看護師に名前を呼ばれ、向かった部屋には「心療内科、カウンセリングルール１」と書かれていた。
白い扉はスライド式になっており、ノックをして入った。

部屋には病院に似つかわしくないスーツ姿の男性が2人座っていた。