レベル2

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レベル2

いつもの喫茶店に行った。 喫茶店に行くといつもの女性の店員がいた。どうやら彼女が一番コントロールしやすいようだ。 席で彼女に向かって振り向けと強く念じる。すると彼女はこちらに気が付いて微笑みながら会釈をする。 ぼくがこの力を使いこなせるようになれば、彼女を自由にコントロールできるんじゃないか。 力が使いこなせるようになれば、危険な任務もあるだろうしこのぐらい自分のために力を使っても良いんじゃないか。 そんな楽しみがあったらより訓練に励めるんじゃないかと思う。 さっそく斜め前に座っているサラリーマンに向かって念じてみた。 今回は前回よりも難しい、なかなかサラリーマンは席を立たない。 思わず力を入れ過ぎてつい、唸り声を上げそうになった。 すると、サラリーマンは席を立ちお会計をし席をたった。 今回の訓練は手ごわいが、これで5000円ならもう少しやってみよう。 その後ぼくは電車の車内や、パチンコ屋や、公園や、喫茶店などまわった。 ぼくは訓練にのめりこむようになった。 仕事も通院といいさぼるようになり、足しげくスーツ姿の男に報告しに行った。 やればやるだけ貯まる報奨金欲しさもあるが、なにより彼らだけがこんなぼくを褒めてくれる。 人に褒められるのはなんて気持ちがいいんだろう。 そんなぼくが力を手に入れたら国中の人たちはぼくを認めてくれるだろうか。 それから1カ月半後の13回目のカウンセリングルームへむかった。
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