地球最期のastronaut

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すると彼女は、何それありきたり、つまらないと怒り出したっけ。 そして何やら考え込んだような表情を見せた後、 「まあ、いいや」と顔を上げてこう言っていた。 「じゃあ君が月になるなら、私は地球だな。 君のせいで気分が重くなって暗くなる事もあるし、 君のおかげで楽しくなる事もたくさんある」 それなら太陽は誰だと言うと、私が一人二役するよと言い始めた。 星も浮かべたいなと彼女は呟いた。 たくさん浮かべて流れ星にして、 流星群の夜を作って、その空の下で眠りたいらしい。 君も隣で寝るんだよ、という言葉はスルーしておいた。 それから僕が、それなら星は誰だと聞くと、彼女はわからないなと言って… そこで話が途切れた記憶までしかない。 いつかの七夕の日だったなぁ、と懐かしみながら階段を登り始める。
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