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「つまり、俺がおでこが広すぎても、カッコ悪くてもいいってこと?」
「うん。でも、おでこもカッコ悪いとこもわたしにだけ見せてほしいの」
間違ったことは言っていない。いつも余裕のあるかっこいい純ちゃんに憧れていたけれど、ちょっとカッコ悪くてかわいい純ちゃんのことも大好きで、できるならそれはわたしだけのものにしたい。
「俺がカッコ悪くなるのは、玲ちゃんの前だけだから、大丈夫。俺からもお願いがあるんだけど」
純ちゃんが小さく息を吸って吐くのに合わせて、わたしも同じように一呼吸する。
「俺以外の男の前で悲しそうな顔しないで。俺の前でもできれば笑っててほしいけど、そうじゃないときもあってもいい。……俺の言いたいことわかる?」
「悲しいときは純ちゃんにおでこ見せてもらえばいいんだよね?」
わたしが純ちゃんを独り占めしたいみたいに、純ちゃんもわたしのことそう思ってくれてるってことだよね。もう、そんなの嬉しすぎるよ。
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