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(…もう、聞かなくても良いんじゃないのか?)
そんな折、耳を塞ぐ猿が語る。
(悪評なんか聞く必要はない。
お前さんは、そう思わないかい?)
俺は、コメントを打っていた手を止める。
(見る必要も、声を発することも必要ない。
なあ、今すぐそうしなよ。悪いようにはならないはずだ。)
両目を手で覆いながら。
縫われた唇を全く動かさず、猿は笑う。
(…お前さんは困っているんだろう?
だから幸運なことに俺に同調できた。
お前さんは俺に選ばれたんだよ。)
…幸運?何が?
そう思った瞬間、
俺の目を鋭い痛みが襲った。
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