〖その3-うら〗もう全て見せ合った犬と馬。

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すぐに俺をタオルでぐるぐる巻きにして、自分も着の身着のままで外に出た馬車馬女。 そして脱兎の如く走った。 頭がまだ座ってない俺は、ぐるぐる巻きのタオルの中でこんな感じで揺れていた。 (゜Д゜;)━( ゜Д)━(  ゜)━(   )━(゜;  )━(Д゜; )━(゜Д゜;) *** 目的地に着いたのか、あるアパートの扉を深夜もお構いなしにドンドンと叩く馬車馬女。 暫くすると、消えていた灯りがついてドア越しに不機嫌な男の声が聞こえた。 「深夜だぞ!誰だよ!?」 『私!私!メリッサっ!!』 「は?・・・えっ、メリッサ!?」 ガチャガチャと鍵が開く音が聞こえ、ドアが開く。 遅い開き方に待っていられなかった女が、ぐいっと押す感じで中に入った。 「わっ、わっ、わっ、押すな、押すな、、」 『これ、これ、ヘストンなの!』 「おぉ。赤ちゃんの名前が分かったのか・・・そりゃ良かった。ファァ~」 大きな欠伸をする男…マイルズに、今度はフルネームで言い直す女。 『違う!ハチェット・へストンなの!』 「・・・・・・・わっはははは」 冗談だと思って一拍置いて笑ったマイルズ。 そんなマイルズに俺を投げつけた。 「おいっ!赤ちゃんに何て事すんだよ!あっぶねぇな、、、大丈夫だったか?お前の母ちゃん代理はひでぇ事するよなぁ?」 俺がヘストンと分かった途端の扱いは確かに酷い。 マイルズの腕の中で、文句を言おうとしたら泣かれた。 『わぁ~ん、私は全部見られたんだってば、、、』 そうだった、、、。 馬車馬女も一応女だ。男以上に恥ずかしい、、、。 その恥を見た加害者としては、すまんと言う感じでしょんぼりするしかない。 見かねたマイルズが訳を話せと中に入れてくれた。 そして説明を開始した馬車馬女の話は、ショックな場所から始まった。 こいつはあの時全てを見てたのだ。 知ってて、あの所業。 「・・・。」 壁の弁償は半分こいつに絶対持たせてやると、心に誓った俺。
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