閑話①(暫定)親子になった犬と馬。

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で、子細はこうだ。 全ての原因はメリッサが見たというヒステリックな女であった。 その女性は現国王の末の弟君シュミット公爵家のご息女マリアンヌ・シュミット17歳。 昨日、王城で開かれていた晩餐会に公爵と一緒に招待されていた。 そしてヘストン副団長は、事務室で律儀(馬鹿まじめ)合同演習の(明日でもいい)報告書を書いていた。 報告書を書きあげ時間を見れば、打ち上げの時間をとうに過ぎていた。 途中参加になるが、部下から誘われていたこともあり、向かう事にした副団長。 騎士服からラフ着に着替えを済ませ、城門を出た所でマリアンヌ嬢の侍従でカルロという男が近づいて来た。 珍しい柄の刺繍が施されたハンカチを副団長の前に出しこう言った。 「主人から、この前のにと言付かった物です」 副団長はすぐに「謝罪は気持ちだけで結構だ」と受け取りを拒否。 だが、侍従は引き下がらなく「貰って頂かなければ、私が叱られます」と泣きつかれた。 仕方なく、「謝罪しかと受け取った」と言ってそれを胸ポケットに入れ、そこを後にしたという。 そして暫くして、急に胸辺りが熱くなり身体がきしみだした。 段々と身体を支える力も無くなって、ヨタヨタとし傍にあったゴミ箱に突っ込むように転んだ。そして気が付けば・・・赤ちゃんになっていたという事だった。 どうも、珍しい柄の刺繍が施されたハンカチに術式が埋め込まれていたようだ。
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