〖その4-おもて〗犬の主導権を持った馬。

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言えるわけがない。意思疎通のできるabc積み木は此処にはないからだ。 眉間に大きな皺を寄せ、口をむにゃむにゃさせるガチ公。 そして・・・ 「///バブゥ、、、、ブ・・ゥゥ~~、、、」 『バブゥですか?ブゥゥですか?私的には、ブゥゥがいいかと。ブゥゥちゃん、あぁ…響きがいいですね~。ガチ公よりいいかもしれません』 「~~~、、、」 結局、泣き泣き"ガチ公"で決まった次第である。 さて話は横道にそれたが、冒頭の人間再構築に戻る。 「バブ!バブ!バブ!」 異議を発する男に、ビシッと注意する。 『ガチ公、意見を言いたければ挙手をして発言すること』 注意され眉間に皺を寄せ、ムチムチした手をあげるガチ公。 まだ筋肉がないためバランスが取れず、コロンとひっくり返った。 無様である。 慌てて横に居たマイルズが手を貸す。 マイルズにすまないというように「バブ、」と一言。 『はい、ガチ公。発言を許します』 「バブ!バブ!バブ!」 『ふむ。私に勝てたら、その反論を聞いてやらんでもない』 横のマイルズが私に何か言いたそうだ。 今はとりあえず無視だな。今はこいつ(ガチ公)と対峙だ。 キランッと目が光ったガチ公は、獲物を見る目だ。 赤ちゃんに負ける気がしないため、もっと挑発する。 『ハンデとして私は指一本で勝負します』 マイルズが大人げないというような目で私を見る。これも無視である。
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