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僕はこの夢の中で、このカフェで、することはいつも変わらない。チラチラと駅舎前の橋を渡る人を気にしながら、この席でひたすらに物語を書いている。
ここで書いたところで目覚めれば手元には一文字も残ってはいないというのに、画面の上を滑り続ける僕の指先はタバコやコーヒーで一時の休憩をする以外は文字通り動き続けている。
僕はここで誰を待ち、何を描き続けているのだろう。
わからないけれど、相変わらずこのカフェのコーヒーは美味しいし、僕の胸は窓の外を気にしてソワソワと浮かれているし、指先は心地良く画面を撫で続けている。
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