チート、なのか?

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 プルルルルルルル、プルルルルルルル―。  あ、僕のスマホかな?  ……鳴ってない。 「あ、オレだ。ちょっと出てくる」 「ああ。5回戦はカルの電話が終わったら、だな」 「そうですね」  それにしてもリク、強すぎ。  5回戦、全部1位。  カルさんとレネアさんが2位争いで、ティルとツェルドくんが4位争い。  僕はほぼ、6位。  ……ひどい。 「あ、そうだ。ルイ!」 「何?ツェルドくん」 「今、ぼくの魔力は180でしょ?」 「うん」 「ぼく、こんなに魔力いらないし、あげるよ。ルイに」 「別にいらないよ?僕、20のままでも―」 「いいの!」  ツェルドくんが僕の言葉に被せて言ってくる。  本気だなぁ。 「ぼく、成長期、これからだし。まだ、魔力は増えるから。それよりも、ルイは増えない気がするし」  確かに僕は魔力、増えないけど。 「王子の勘だよ、勘」  王子の勘、って何! 「とにかく!あげるから」 「う、うん」 「エンテート・ジュヴェル!」  …………。 「ありがとう!」 「ツァダーラ・インテトート!」 『ルイ、魔力95増加。魔力115/115。ツェルド、魔力95減少。魔力85/85。全快。ルイ、魔力95増加。魔力115/115。全快』  115⁉︎  ま、まさかの115⁉︎  確かに、前、115だった気はしたけど。 「115。多い気はするけど、まあ、いいんじゃない?この国で1番魔力が多いのがルイになっちゃったね。あんなに魔力が少ない人だったのに」  こ、この国で1番⁉︎ 「う、うん」 「それにしても多すぎるだろう、ツェルド」 「そう?」  やっぱり、レネアさんも思いますよね!ねっ! 「王の魔力は98。王の魔力以上だろう?超大魔導師級だ」  ()()魔導師級⁉︎  なんかすごすぎる⁉︎ 「あるいは、それ以上」  それ以上⁉︎  マジで⁉︎しかもその魔力を持っているのが僕⁉︎  これはもしかして、俗に言う、
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