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よる(その2)
そんなボクが 5年前のある日のこと
いつもの散歩道を 歩いていたら
何気なく とてもきれいな毛色の
目がブルーの 三毛猫を拾ってしまった。
その三毛猫の子猫を ひと目で
気にいってしまって 段ボール箱ごと
持って帰って しまっていた。
その三毛猫の子猫は ボクを見ても
おびえもせず そのブルーの目で ただ
ボクのことを 親しげに
見てくるのだった。
だからボクは その様子がとても
かわいくて その子猫にみいられて
しまっている 自分がいた。
ボクはその子猫に 何だか色々な
名前を付けようと 悪戦苦闘(あくせんくとう)していたような そんなことが
あのときのことを 思い出すと
よみがえってくる。
確か
「なにがし」
か
「それがし」
いや 違うな。
そうだ 夏目漱石の小説の
「吾輩は猫である」
から 名前を付けようと していた
はずだ。
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