オタク女子。

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オタク女子。

私は、オタクだ。小さい頃観たアニメの男の子にハマり そのままオタクの道に走った。 もともと内気で人と接するのが苦手だったし それよりも漫画やアニメでイケメンの男性を 見ている方が落ち着いた。 もちろん仕事は、真面目にやっているし それなりに生活をしているつもりだ。 だがメイクや服を買うぐらいならアニメグッズを買いたい。 デートに時間を使うぐらいなら声優のライブや アニメのDVDを観る時間に使う方が充実している。 ツイッターでイラストを載せる方が楽しい。 あぁ、やっぱり恋よりイケメンキャラよね。 そんな風に思いながらベッドの上で転がりながら 声優の雑誌を読んでいた。うん? するとあるイベントに目が行く。 それは、私が大好きな『夢ノ宮学園』で王子と呼ばれる 推しキャラ・椎名愛翔(しいなまなと)様の 担当声優・秋本慎太郎様がゲストとして来るですって!? 「嘘っ……絶対に行きたい!!」 食い入るように見る。えっ……何、何。 大手のコスプレイベントにゲスト出演。えっ? じゃあコスプレをしないといけないじゃない。 しかも1番人気高かったプレイヤーさんには、 サイン色紙をプレゼントですって……? ちょっとこれヤバいじゃない。 私は、慌ててデスクに向かいネットで検索する。 コスプレプレイヤーは……。 嘘っ……皆レベル高っ!? ツイッターでも流れることは、あるけど 確かに皆本格的で美少女ばかりだ。 あの人なんてキャラそっくり。凄い……。 そこから1番人気にならないといけないなんて どれぐらい無茶なことか想像するだけでも落ち込む。 しかしイベントに参加しない限り慎太郎様には会えない。 それにサイン色紙だって欲しい。どうにかしないと……。 私は、近くに置いてあった全身を映る鏡の前まで行くと 自分の姿を確かめてみた。 顔は、薄くメイクと言いながらもほとんど 手入れもされておらず大人ニキビまである。 服も地味だし、髪型も1つ結びでボサボな黒髪。 最近お腹回りもヤバいかもしれない。 これで1番になりたい……? いやいや。どう考えても無理でしょう。 まだ美人ならどうにかなったかもしれないけど この程度の顔で行ったら絶対に笑われるわ。 どうにかしないと……。 ネットで必死にいい方法がないか調べた。 ダイエットもしないと……。あとスキンケア。
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