王道転校生、現る!!

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 「遅かったじゃないか」  大介にそう言われ、遅くなった理由を簡潔に説明した。  すると、  「綾瀬…お疲れ様」  「あぁ…」  「藤堂。お前はそのやる気をもっと他のことに活かせよ」  「すみませーん」  「それにしても、副会長を殴ったか…。これは波乱の予感がするな」  大介は重いため息を吐いた。風紀委員だから、学園の問題は風紀委員会が担当する。そのため、仕事量が半端ないのだ。    「制裁とか、今年は増えそうだな」  「…」  巡は目を伏せた。  制裁。  それは人の体を傷つけるだけでなく、精神的にも傷つけられる。  その痛みや苦しみは巡が誰よりもよく分かっている。  だからこそ、  「…制裁はもう二度とあってはいけない。あってはならないんだ」  巡はそう力強く言った。  制裁に対する思いは強い。
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