遠い日々に交わした約束

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今思えば、あの頃の剣は常におびえていた。得体の知れない”何か”に恐れていたんだ。 死ぬことが怖かったのではない。 きっと、命よりも大事な、大事な巡くんを傷つけられるかもしれないって、おびえていたんだ。 “何か”とは、ダークだったのだ。 おそらく、剣はダークのもとへ向かい、やめてくれとお願いをしたんだろう。それが、ダークの逆鱗に触れてしまった。 剣の遺体には無数の刺し傷があった。酷い手口で、剣を殺したのだ。 憎い。 大切な、剣を殺した剣が憎い。 殺してやりたい。 「颯太さん」 落ち着きを取り戻した巡くんが、こう言った。 「颯太さんは…白崎学園を護ってください。2人で創った大切な場所だから」 そう言われ、僕はハッとした。 そうだ。まだあるじゃないか。 剣が生きた証が。 ーー白崎学園。 白崎学園を護ることが、僕の存在意義となった。
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