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「風紀委員だ」
再び、黄色い歓声が上がった。
扉を見ると、風紀委員会が全員集合していた。その中に大介がいたので、視線を交わす。
「なんだ、この有り様は」
隆明から体を離し、巡は風紀委員長である、西園寺千(サイオンジ セン)の元に向かった。
そして、軽く頭を下げる。
「それについては俺が説明します。しかし、あなたたちも目立つので、ここから移動しましょう」
「お前は…天羽のクラスメイトの…」
「綾瀬巡と申します」
「随分と大人みたいな話し方をするんだな」
「まさか」
巡は生徒会のみんなを見た。
「生徒会のみんなと一緒にしないでくださいよ。俺はあくまでも客観的立場で話しているんですから」
巡は桃李を呼ぶ。「南雲。お前も来い。人を殴ったんだから」
桃李も素直に従う。
「いいだろう。風紀委員室に来い」
巡は巽たちに「じゃぁな」と手を振り、桃李と一緒に風紀委員室にに行ってしまった。
「あの喧嘩を止めるなんて、平凡くん何者〜?」
佑が巽にそう聞いていた。
「さぁ?俺もよくわからない時があるんすよ。巡のこと。
でも、これだけはわかります」
「ん〜?」
「平和を愛するってことだけです」
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