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「ダーク様」
部下の雷斗に呼ばれる。
「綾瀬巡ですが、余命宣告受けています。早く手を打たないと、逃げられますよ」
「その情報はどこで?」
「ちょっと病院内のシステムに侵入しまして」
雷斗は情報収集が得意だ。彼がいなければ、ぼくは白崎学園に潜入することはおろか、綾瀬巡の存在を知ることもできなかっただろう。
「そう。それは困るなぁ。ぼくの手で殺してやるって決めているからねぇ」
「どうしますか?佐久はすでに手を打っているらしいです」
「あぁ、綾瀬巡が大切にしているあの子を利用するんだよね」
「ええ」
綾瀬巡の心を壊す方法はただ一つ。
伊集院隆明を危険な目に遭わせること。
そうすれば、綾瀬巡は嫌でもぼくのところにやってくるだろう。
「ふふふふふふ、ははははは!!!」
愉快で仕方がない。
早く絶望に打ちひしがれるあいつの顔が見たい。
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