それぞれの想いが交錯する文化祭

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「はい、2年S組の出し物は劇で眠れる森の美女の城に決定!!」 時期はもう文化祭。 学園中が、そわそわしている。そんな時期がやってきた。 巡たちのクラスの出し物は「眠れる森の美女の城」に決定した。 どうやら、巡がサボって寝ている間に決まったらしい。 「ねぇねぇ、巡!起きて!」 巽に起こされ、巡は大きな欠伸をかましながら、黒板を見た。 眠れる森の美女 藤堂巽 王子 綾瀬巡 魔女 加賀美雲母 妖精 桃李、響 大道具 大介、他 衣装係 他 照明 他 ???? これは幻覚か? 「巽、なんで俺の名前があそこにあるんだ?大道具担当じゃないのか?」 「ふふふふ」 巽はニヤニヤしながら、言った。 「寝てた巡が笑い!!!はっはっはっ!!」 やられた。 絶対巽の仕業だ。 助けを求めようと巡は叶を見た。叶は肩をすくめ、「諦めろ」と愉快そうに笑った。 くそっ!!!! こうして、クラスは本番に向けて猛練習・準備を始めるのだったーーーー。 「え!巡くん、王子役やるんだ?」 叶からそう報告を受けた颯太はおもしろそうに笑った。 「そんなキャラじゃないのに笑めっちゃ嫌がってたじゃない?」 「嫌がってた笑」 「だよね」 二人は楽しそうに笑い合った。 ダーク襲撃の日が近いことを勘づきながらも、二人はいつもと変わらない態度で過ごしていた。
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