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ぐうの音も言えない隆明は話題を変えた。
「そろそろ後夜祭の内容も決めないといけないな」
「話題変えましたね?まぁ、そうですね。決めないといけませんね」
白崎学園は毎年、後夜祭が開催される。文化祭は土日続けて二日間行われる。二日目の夕方17時から後夜祭が開催されており、毎年異なる内容で行われている。
昨年はパーティ。
「考えたんだけどさぁ〜」
気の抜いた声が通る。
「告白大会とか良さそうじゃない〜?」
「…いいね」
小さな声で佑の意見に賛同する由利。
「混乱が目に見えます…」
健太郎はあまり乗り気ではなさそうだ。
「いつもさ、ダンスパーティやるじゃん?告白して、結ばれた二人がダンスするのって最高じゃなぁい〜?」
佑はどうしても告白大会をやりたいらしい。
「一つ確認したいことが」
健太郎が挙手した。
「なぁに?健ちゃん」
「告白、というのは愛の告白のみですか?例えば…、友情、尊敬、秘密類の告白とかは含まれませんか?」
佑は考える仕草を見せた後、
「なんでもありの告白にしよう!その方が面白いよねぇ〜」
「なら、俺はみんなの前で綾瀬先輩を尊敬している旨告白しよう」
健太郎は佑の意見に賛同した。
尊敬してやまない巡にどうしても思いを伝えたいらしい。
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