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「もちろん、誰でも告白できるわけではないですよね?」
出雲の言葉に、
「その通り!」
いきいきとして佑は説明を続けた。
「まぁ、簡単なクイズ大会みたいなのやって、全問正解した人だけ告白権を得られる感じかなぁ〜」
「なるほど。それはやりがいがあって、良いかと思いますよ」
出雲も特に反対はしないらしい。
「みんな特に反対しないみたいだけど、会長は〜?」
「…いいだろう」
ここで反対し続けても体力的に疲れるだけだ。
「やったー!!決まり!ってことで、クイズは健ちゃんに任せた!」
「えっ!!なんですかそれ!!!」
完全に仕事を任された健太郎は生徒会が終わるまで、不機嫌だった。
生徒会の活動が終わり、それぞれが帰路につく中で、隆明はある人物を見つけた。
「藤堂」
「わ!!会長じゃん!」
「こんな時間まで何してる」
時計を見ればもう夜の20時である。
「まじっすか!すっかり時間忘れてましたわww」
相変わらず、変な話し方をする巽。
「実はですね、クラスの出し物が劇なんですけど、どうせなら面白い脚本にしたいなと思いまして」
「脚本担当なのか」
「そうなんですよwwオリジナリティたっぷりのやつにしますんで、楽しみにしていてくださいww」
隆明はそういえば、巡の相手役が巽だったなと思い出す。
「お前、美女役やるらしいな。…恋愛シーンもやるのか?」
隆明の質問の意図を察した巽は、へらっと笑った。
「会長はどんな結末がいいと思います?」
「ーーーハッピーエンドがいいに決まっている」
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